えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

ひゃくななじゅうよんこめ

 今日は一日ひたすら歩きまくっていた。祝日の多い週で、イレギュラーにバイトと派遣の仕事が入れ混じるためにくたびれていたけれど、なんとかこなして休日を迎えて早々のことである。

 

 朝駅まで20分ほど歩き、電車で東へと向かう。今日の目的は展覧会である。

 岡本太郎展に行こう行こうと思いながらなかなか行けていなかったのを、もともと別枠で立てていた仲間内との予定に組み込んだかたちである。

 仲間と合流して、そこから先の案内を仲間内の子に任せる。連れていってもらった美術館は割と新しくできたところだという。言われてみれば割と新しいかも知れない。建物の古い新しいはよっぽどでない限り分からないのでへえそうなのねえと返し、当日券を買う列へと並ぶ。

 結構混んでいたのもあり、昼過ぎのチケットをゲットした。それまでの間どうするかと悩んでいたら、別の階でタローマンまつりというものをやっているとのことなので、そちらに向かうことにした。

 

 そもそも、なんで岡本太郎展に行こうと思ったのかといえば、このタローマンがきっかけである。Twitterで界隈がざわめいていたので、気になって総集編を録画して一気見したところ、いやなるほどこれはこれは、となったため、観に行けるのであれば観に行っておきたい、となったわけである。

 タローマンまつりというものの存在はなんとなく把握していたものの、同じ美術館内でやっているものとは知らなかったので、それもそうかと思いながらまた列に並ぶ。こちらは列が徐々に伸びていき、私たちが並んだあとは最後尾が建物の外にまで伸びていた。

 

 わいわいと喋りつつ、もらったパンフレットの凝りように笑いつつ、入場を果たした。目の前の大きなスクリーンにタローマンが映されている。70年代に作られた作品というテイで作り上げられたこの作品は細部までよく練られており、あまりの細かさにため息すら出た。

 山口一郎のコレクション品に笑いながら写真を撮り、アンケートに答えたあと会場を出た。ある程度時間は潰せたものの、展覧会にはまだ時間があったので昼食を食べに出て、また美術館に戻った。

 

 仲間の一人がチケットをなくした! とかばんの中を探し回るというハプニングは合ったものの、無事入場を果たし、真っ黒でインパクトのある太陽に出迎えられた。

 見たことあるやつ、知らないやつ、と思いながら眺めていく。正直、タローマンを見る以前は大陽の塔と明日の神話くらいしか知らなかったので、他に知っている作品が増えたのはすごいことだと思う。

 なんとなくこういうことかな、と自分なりに考えたり、仲間と意見を交わしながら見て回る。途中、別のフォロワーも観に来ていることが分かったので声をかけて合流した。

 

 岡本太郎展を見た後は美術館を出てまた移動する。一駅移動したら、今度はシン・ジャパン・ヒーローズの企画イベントを体験しに向かう。VRエヴァを動かす体験ができるというのなら是非ともやってみたいのがファンの性である。

 前のグループがミッションに失敗するのを眺めながら、仲間内で作戦を立てる。私はこういったゲームが下手なので頭数に入れないでと言い置いていたものの、なんとか頑張るかと意気込んで、エントリープラグを模したマシンに乗り込んでVRゴーグルを装着した。

 実をいえばVRゴーグルを体験するのは初めてで、どんなもんだろうと体感してみると、本当に自分の視界が現実を映しているかのように違和感がなく、とても驚いた。

 メインのパイロット達の代わりに登場して第10の使徒を倒すという内容で、初めて乗ってそれは無理ゲーでは? と皆と口々に言い合っていた。けれど、ゲームに入り込めばそんなことも忘れ去って、自分がエヴァの世界にいるということが現実になっていた。

 格納ケイジの初号機に乗り込み、LCLが顔元に迫っては、ひやりとした風が吹き付けるのにビックリする。微弱な振動がなおさらリアルで、これからアレと戦わねばならないのだと、使徒戦を思い出して少し重たい気持ちになったが、それよりもエヴァを動かせるという興奮の方が勝った。

 乗り込む前に何度も繰り返されていたビデオを思い出して、レバーを動かして動作を試す。シンジもこうだったのだろうと思うとなおさらテンションが高まる。現実だけれど現実ではない、それがわくわく感とわずかな焦燥感を高めてくれる。

 

 せり上がって外に飛び出せば、シンクロ率の低さで上手く操作ができず、重たい一撃を食らう。その後はもうメチャクチャに動き回った。

 兵装ビルから武器を受け取っては使徒に打ち込み、攻撃の予兆があれば逃げる。この逃げるのがなかなか難しく、建物にきちんとあたり判定があるというのに気が回っておらず、逃げられずに一度は回復まで待つハメになった。

 何とかある程度ゲージを削れれば、暴走モードに入って勝ちである。あの身体能力を自分の体で疑似体験することになるとは思ってもみなかった。

 作戦成功からの暴走で、興奮と満足感に満ち満ちたVR体験であった。

 

 その後は適度に時間を潰し、また一人合流して夕食である。わいわいと食事を共にしながら雑談をするのは本当に楽しくてよい。

 今度はいつかなあと思いつつ、まあそのうち誰かが企画を立てそうだなと楽しみにしている自分がいる。