えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

さんじゅうろっこめ

 最近は特に何も起こらない自分の日常ばかり書いていたので、今日は違うことでもかこうかなと思った。

 

 最近、ハマっているWEB小説がある。『女王の化粧師』という作品だ。

 異世界ファンタジーで、ハーレムではなく、チートものではない。ほほう、と思って読み始めたら、一気に引き込まれた。

 

 まず、出てくる人物がみんな魅力的だ。主人公のダイも、ダイを引き立てたヒースも、ダイが仕えるマリアージュも、みんなどこかしら感情移入をしてしまうような、丁寧な性格付けをされている。

 感情の波も丁寧に描かれていて、度々涙ぐみながら読んでいる。通勤や退勤の時に読んでいるので、マスクをしていてよかった、と思うことも多々あった。

 そして、異世界ものによくある、用語に対する違和感が全くなかった。私が引き込まれたのは、ここも大きな要因だと思う。カタカナが意識して省かれていて、その世界観でこの言葉はないだろう、と醒めてしまうことがない。漢字に置き換えてあるのもそれはそれで由来からして違和が出ることもあるけれど、英語やそれに類するものに比べれば微々たるものだ。誤字かな、と思うところは多少あったけれど、さほど没入感に影響を与えるものではなくてよかった。

 きちんと練られているストーリーは、最新話まで一気に読み進めた後にまた読み返し始めたほど丁寧なもので、そこにあるから拾った、というようなものは一切なかった。後から拾い上げるために丁寧に敷かれた伏線たちは、何度も読み返したくなる魅力を備えている。

 

 なんでこんないい作品を今まで知らなかったのだろうと半ば後悔しつつ、さすがにこれだけいいと何か展開もしているだろうと調べてみると、やはりコミカライズされていて、ですよねー、となった。早速今から読んでこようと思う。

 

 ダイと一緒に、鼻の奥がつんとするような気持ちを、あなたも味わってみませんか。

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