えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

にひゃくよんじゅうはちこめ

 週のはじめから、この週末は出かけるぞと決めていた。出かけるのはいつものことではあったけれど、内容が違う。春めいてかなり暖かくなるとのことだったから、せっかくだしお弁当を外で食べることにしたのだ。

 

 家のすぐそばに大きめの公園があり、越してきた頃から隣をよく通ってはいたものの、利用することなく2年近く経っていた。いい機会だから散歩がてら行ってご飯でも食べれば気分がいいだろうと、今週はそのことばかり考えて過ごした。

 

 そして土曜、予報通り天気は晴れ。いつもの休みと同じようにやたら早く目がさめて、さっさと朝ご飯や毎朝の運動もこなし、家事やら洗濯物やらも片付け、適当な頃合いに弁当の用意をした。

 炊きたての土鍋ご飯をおにぎりにして、鶏ももをから揚げに。あとは珍しく卵焼きをつくり、作り置きのきゅうりの蛇腹をちょこんと詰めた。自分一人だからそんなに豪勢なお弁当ではないけれど、いつも職場に持っていくのよりは手が込んでいる。こういうの、いいな、と改めて思った。

 

 一人用のレジャーシートとお弁当、あとはお茶を持って外に出ると、本当に暖かくてビックリした。ここまで気温が上がることはなかったから、本当に春がそこまで来ているんだなあと実感する。

 ぽてぽてと歩いていくと、親子連れが度々横をすれ違う。そりゃいい天気だもんなあと納得しながら公園に着いた。

 

 かなりの面積があるその公園は、木々も植わっていれば遊具もあり、ベンチや東屋だってある。けれど、あえて芝生にレジャーシートを敷いて座った。半身にあたる陽光が暖かいを通り越してじんわり熱いくらいだった。

 早速作りたての弁当を広げて昼食を摂る。久し振りに作ったおにぎりやから揚げ、卵焼きはどれも美味しかった。から揚げを作ったのは、1年振りである。やはり食べ慣れた実家の味は安心感があってよい。

 

 ご飯を食べている間も、近くで親子連れが遊んでいたり、もうだいぶ大きいだろう男の子が鬼ごっこなどして遊んでいたりした。なんとのどかな風景だろうとしみじみしたし、ここを選んで引っ越してきてよかったなあと思った。

 食べ終わったあともお茶を飲みながらしばらくのんびりして、帰りに花屋さんでまた花を買って家に戻った。

 この度は珍しい形のチューリップである。部屋を存分に暖かくして過ごしていたらかなり開いてきてしまったので、早々に楽しみ終わるかもしれないなと思うと少し寂しいものがある。

 

 日曜は日曜で直前に予定が入り、これまたウキウキと過ごした。友達がうちに遊びに来てくれて、それだけでも嬉しかったのに、ブーケやらお菓子やらを持ってきてくれてそれはもうめちゃくちゃに喜んだ。

 チューリップが早々にしおれたとしても、ブーケがあればまた一週間楽しめそうである。

 華やかになった棚を見るたびにニコニコしてしまう。この習慣を作ってよかったとひたすら噛み締めている。