えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

むっつめ

 恋をした。随分と久しぶりに、自分の手に負えない感情に振り回された。ああ、こんなにしんどかったっけ、と昔の恋を思い出してぎゅううと胸が締め付けられるのをどこか懐かしく思う。

 

 私が好きになるのはいつも、私の手には届かない人ばかりだった。感情だけが昂って、自分の中で押し殺しておくことができなくなって、相手に吐き出して、それまでの関係を壊して終わりになっていた。恋愛というものをまともにしたことがない私には、きっと一生無理なものなんだろうと思っていた。

 この度もきっとそうだ。今は感情を吐き出せる場所があるから、書き出すだけ書き出してしまえばきっと諦められる。無駄な希望を抱く前に、諦念が勝つようにしないといけない。幸い、一度吐き出したから今は随分と気が楽だ。今度昂った時には、また同じようにして落としどころを見つければいい。

 

 諦めるのは早いと、応援の言葉をもらったりもしたけれど、だからといって、どうして自信を持つことができるだろう。今の関係性を壊すのが惜しいのだ、若い頃みたいにむやみに突っ走ることなんてできないというのに。今告白したとして、相手の人が答えに窮するところしか想像できない。私は相手に好きだという気持ちを伝えることはできても、その先にこれまで以上の何かが待っているとは思えないし、これまで通りに接してもらえるという楽観なんて余計に持ち合わせることができない。

 万が一、受け入れられたとして、私は相手に何をあげられるのだろう。私が求めてばかりで、何かを与えることなんてできない。あなたがいればいいのだと、そんなのは物語や歌の中だけの話だ。私には、他人から求めてもらえるなにもないのに、どうして自分勝手に動けるだろう。

 

 この気持ちが早く枯れてしまえばいいのに、好きな人の言葉に一喜一憂して、馬鹿みたいだ。こんなに辛い気持ちになるなら、好きにならない方がよかったなんて、また自分勝手なことだけを考えている。