えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

みっつめ

 ちょっと前、社員旅行で北海道に行ってきた。二泊三日で、よくあるツアーのよくある旅行だった。

 高校生の頃に修学旅行で一度訪れてはいたものの、雪のせいで旅程が狂い、行きたかったところに行けなかったのが、十年以上経った今も心残りで、行き先が北海道と聞いて一にも二にもなく「行きます」と返事してから、一年近く経っていた。

 行き先が決まってから間が開きすぎたせいで、北海道に行くのだという実感が全然湧かないまま当日になって、朝何とか起きて、荷物を抱えて家族の車で駅まで向かう。空港集合だったので、そこまでは一人でお気楽な旅だった。

 

 ところで、私は会社でコミュニケーションを取るのが噸と苦手である。今の会社にパートで入って一年以上経つが、LINEで連絡先を交換したのは、同い年の事務員さんとだけ。休暇連絡で必要なので、上司の連絡先は知っているが、これも最低限のSMS だけ。

 昔から、集団生活になじめたことがない。女なので自然と女のグループに混ざることになるのだが、そうすると、あちらこちらから聞こえて来るのは大体愚痴ばかり。知らない他人に向けられるものであっても聞いていて気分のいいものではなく、かといって止めてくれといえるほど親しくもない。徐々に距離を置くしか対処のしようがなかった。

 今の会社でもそうだ。パートさん達は皆主婦の方で、私だけが独り身。話が合わないのは当然なので、雑談が盛り上がるお昼ご飯の時間は、ちょっとばかし苦痛でもあった。無理に会話に入れと言われることはないので、さっさとご飯を食べて自席に戻るのがいつものことである。

 

 が、社員旅行ともなるとそうはいかない。自由時間は一人で行動できるけれど、団体行動をしなければならない時間の方が圧倒的に多い。一番しんどかったのは夕食時の宴会場だったけれど。面白くない出し物を見ていないといけないのは辛かった。

 自由行動の際の夕食も、なるべくならグループで摂ってくれと言われて、ありがたくお声がけしていただいたところに寄せてもらったけれど、それもしんどかった。

 このグループは社員の女性ばかりで、今度は私一人がパートという組み合わせだった。そうすると、今度はベテランさんからパートに向けた意見が忌憚なく吐き出されて、私以外に向けて言っているのは分かるのだけれど、私もパートなので非常に肩身が狭かった。そもそも、他人の文句を聞かされるのが苦手でしょうがない身としては、おいしいご飯に意識を向けることしかできなかった。

 

 他人の文句を聞きたくないのだと愚痴をこぼすと、身内からは「そんなんじゃ社会でやっていけないよ」と正論が返ってくる。しかし、今の私はそれを我慢すると体調に不調を来すようになっている。どうしろと。

 仕事以外のコミュニケーションを取らずに済む会社はないものかと、ぼんやりとネットサーフィンで転職先を探してしまうこの頃である。

 生きづらいね!