えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

はちじゅういっこめ

 毎日のおはようと、時々のおやすみを言い合って、お互いをいたわれる恋人ができてから、毎日に張り合いが出だしたように思う。

 今までは、どこか投げやりに毎日を生きていた。将来のことなんてなにもはっきりとしないのに、それでもいつか必ずやってくる老後のために生きなければならないと、諦めと焦りが同居していた。

 今は、それではいけないとはっきりと思うようになった。何気ないやりとりの中で恋人の夢を聞いて、ああすごいなあと尊敬と共に羨ましい気持ちを抱いたからだ。まだあの子と歩いて行く少し先のことすら分からないけれど、歳のことを鑑みても、もう宙ぶらりんではいられないと、多少なりとも腹が決まった。

 

 今の職場でのリミットは、おぼろげながらも着々と近付いている。派遣元の担当さんにも、ここの契約が終わった後の話をし始めている。次に踏み出すタイミングが来ている。

 次にする仕事も、多分今と変わらないような内容で探すだろうなと思いつつ、そればかりでは誰にでもできる仕事すぎて、そもそも募集すらかかっていないのではないかという気持ちがある。だからこそ、副業始めて少しでも足しにしようとし始めたところだった。

 それとは別に、こんな仕事もいいんじゃない、と、長年の友達から提案をもらって、それを実現するために一歩足を踏みだした。まだその切っ先にすら触れていない、ただの一歩だけれど、大きな一歩だと思う。

 今まではその友達の提案に、まともに乗ってこないまま、もう三十を過ぎてしまった。もっと早くから受け入れて真面目にやっていれば、また違う人生が開けていたろうなあと思うこともある。けれど、振り返ったところで今更どうしようもないのだから、これからどうしていくか、どうしたいかを明確にしていきたい。

 

 やる気が充実している今のうちに、少しでもいいから手札を増やすことが、今の私のできることなんだと、友達との会話を振り返りながら噛みしめている。