えぬのざっかん

アラサーレズビアンの雑感/週末に更新する日記みたいなもの

よんじゅうななこめ

 世界中で大変なことになっているのに、友達には最前線で頑張っている人もいるのに、私はほとんどいつもと変わらない日常を過ごしている。平日は禍に怯えながら、なにもなかった頃と同じように、仕事に通っている。

 私も罹るかもしれない、もしかしたら既に罹っているかもしれない、誰かにうつしてしまっているかもしれない、そんな風に怯えながら、それだけで僅かに体調を崩しそうになりながら、何とか平日を乗り切った。

 

 世間がこんな状態だから、出掛けるなんて選択肢は端から頭になかった。リビングのテレビにケーブルを繋いでゲームに没頭して、作らないとと思っていたマスクを一つも作らないまま、土曜日は過ぎていった。

 そして今日、いい加減やらないといけないなと、昼を過ぎてようやく重い腰を上げた。そういえばウエスが余っていたし、あれは肌触りも良いだろうからと試しに作ったものは割と上手くいった。少し薄くて頼りないから、別の布を足せば完成形になるかなと算段を付けて、二つ目に取りかかり始めた。

 マスクをもう一つぐらい作り終える頃には、寝るにはいい頃合いになっているだろう。寝て起きたら、また怯えながら仕事に向かう日々が始まる。各県でも出勤者を減らす要請が出始めている。私の勤めているところはどうするつもりなんだろうか。派遣元からはこの禍に関する連絡は一切届いていないし、派遣社員の身分で自宅勤務を申し出るのもなかなかに気が引ける。

 派遣法が改正されたからといって、私の契約内容は何一つ変わらなくて、派遣先からの扱いも何も変わらないだろう。向上心があったところで、派遣を選んだ時点でダメだったのだろうかと若干の後悔をし始めている。

 

 とりあえず、作りかけのマスク作りに手を付けて、余計なことを頭から追い払いたい。